日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
アルニム(Bettina (Elisabeth) von Arnim)
あるにむ
Bettina (Elisabeth) von Arnim
(1785―1859)
ドイツの女流作家。C・ブレンターノの妹で、A・v・アルニムと結婚(1811)。空想と真実を織り交ぜゲーテへの熱烈な敬慕をつづった『ゲーテとある子供との往復書簡』(1835)や、フリードリヒ・ウィルヘルム4世に向け自己の政治的自由の信念と社会正義の理想を披瀝(ひれき)した『この書物は国王のもの』(1843)などによって知られる。なお夫の死後、子供たちとベルリンに移り、そのサロンはベルリンの精神的中心の観を呈した。
[富田武正]
『竹内英之助訳『ゲーテとある子供との往復書翰1』(1949・日本評論社)』▽『塚越敏訳『わが恋人ゲーテ』(1953・出版東京)』