アルビン(その他表記)Alvin

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アルビン」の意味・わかりやすい解説

アルビン
Alvin

アメリカ合衆国潜水調査船。国立科学財団 NSF,海軍研究局 ONR,海洋大気局 NOAA共同出資により,ウッズホール海洋研究所が開発した。1964年竣工。長さ 6.6m,幅 2.4m,高さ 3.9m,乗組員 3人を収容する耐圧球の直径 2.1m,空中重量 13t。最大速度 2ノット。1966年スペインのパロマレス沖でアメリカの爆撃機が落とした水素爆弾を回収した。このとき 900mの深さまで 35回の潜水(1回平均 7時間,最長 11時間)を実施した。1986年にはニューファンドランド島沖 3960mの海域遠隔作業機 ROVの『ジェイソン Jr.』を操縦して『タイタニック号』の内部を調査した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のアルビンの言及

【深海潜水艇】より

…その後,海中での機動性や着水,収容の容易性を高めるため,浮力材として中空ガラス球を用いて小型軽量化が図られ,性能面,運用面でも優れた深海潜水艇が多く建造されている。とくに,アメリカのアルビンAlvin(1964建造,73改造)は,最大使用深度は4000mとバチスカーフ型に劣るものの,800回に及ぶ潜航実績を有し,深海潜水調査船として有名である。日本でも,81年に使用深度2000m級のしんかい2000が建造され,2008mの潜航深度を記録している(その後89年に建造された〈しんかい6500〉が同年6527mの潜航深度を記録)。…

※「アルビン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android