アロアダイ(読み)あろあだい(英語表記)Alōadai

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アロアダイ」の意味・わかりやすい解説

アロアダイ
あろあだい
Alōadai

ギリシア神話の2人の巨人。英雄アロエウスの妻イフィメデイアとポセイドンの間に生まれたオトスとエフィアルテスのこと。2人はすでに9歳にして身長は17メートルにも達した。彼らは神々と戦わんとして、オリンポス山の上にオッサとペリオンの山々を重ね、天上に登ろうと試みた。エフィアルテスはヘラに、オトスはアルテミスに求愛した。さらにアレスを捕らえて青銅の壺(つぼ)に閉じ込めた。アレスは13か月後ヘルメスに救い出されたが、こうした傲慢(ごうまん)な所業天罰を招かずにおかなかった。ゼウスが雷で彼らを撃って成敗したとも、またアルテミスが牝鹿(めじか)に変身して彼らの間を走り回り、2人を相討ちさせて殺したとも伝えられる。地獄でも彼らは柱に縛られ、蛇とフクロウに苦しめられた。

[小川正広]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

お手玉

世界各地で古くから行われている遊戯の一つ。日本では,小豆,米,じゅず玉などを小袋に詰め,5~7個の袋を組として,これらを連続して空中に投げ上げ,落さないように両手または片手で取りさばき,投げ玉の数や継...

お手玉の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android