アングロ-イラニアン石油会社(読み)アングロ−イラニアンせきゆがいしゃ

旺文社世界史事典 三訂版 の解説

アングロ−イラニアン石油会社
アングロ−イラニアンせきゆがいしゃ
Anglo Iranian Oil Company

イギリス系資本の石油会社
1909年に設立されたアングロ−パーシャン石油会社から35年に改称。アバダン精油所は全中東石油生産額の1割を生産した。1トンあたりわずか1000シリングをイラン政府に納めるだけで,莫大な利潤を得た。1951年モサデグ首相のもとで石油国有化が宣言され会社は接収されたが,1953年の国王派によるクーデタで完全国有化は挫折した。1954年イランでの石油に関しては,石油資源と石油施設をイラン国営石油会社が所有するが,実際の運用をアメリカのメジャーを含む国際石油会社(コンソーシアム)が実施する形態となった。石油輸出国機構OPEC)の成立後,国営石油会社とコンソーシアム加盟会社との利益分配率は,徐々に国営石油会社有利に変化し,1979年のイラン革命でコンソーシアムは消滅した。

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山川 世界史小辞典 改訂新版 の解説

アングロ・イラニアン石油会社(アングロ・イラニアンせきゆがいしゃ)
Anglo-Iranian Oil Company

1909年に設立されたイギリス系の石油会社。01年,イギリス人ダーシーは財政難に陥ったカージャール朝から石油利権を譲渡され,08年油田を掘り当てた。09年に利権は転売されてアングロ・ペルシア石油会社が設立され,35年にアングロ・イラニアン石油会社と改称した。イランでの石油利権を独占していたが,51年モサデグにより国有化され,イラン国営石油公社となった。

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