いいえ(読み)イイエ

デジタル大辞泉 「いいえ」の意味・読み・例文・類語

いいえ

[感]相手言葉を丁寧に打ち消したり、反対の気持ちを表したりするときに用いる語。「『食事はおすみですか』『いいえ、まだです』」

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精選版 日本国語大辞典 「いいえ」の意味・読み・例文・類語

いいえ

  1. 〘 感動詞 〙 相手のことばを、ややていねいに打ち消す時のことば。また、自分のことばの途中にはさんで否定・強調する場合にも用いる。いえ。
    1. [初出の実例]「『そちは酒を売ったか』『いいえ』」(出典:歌舞伎・好色伝受(1693)下)

いいえの語誌

( 1 )室町時代には否定応答を表わす「いや」は目上の相手にも使われており、江戸時代に入ってから「いえ」「いいえ」が丁寧な否定を表わすものとして分化した。「いや」には、否定応答以外にも、思い出し、話題転換といった用法があるが、「いいえ」には、否認など、前文内容に対する否定を表わす用法しかない。
( 2 )「いいえ」はしばしば「はい」と組にして、英語の yes, no の組と対応させるが、英語では yes, no が、それにつづく答え手の表現が肯定であるか否定であるかによって分けられるのに対して、日本語の「はい」は、問い手の問いを受け止める(多くは同意の)合図、「いいえ」は問い手の問いの意図に不同意であることを示す合図として用いられる。

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デジタル大辞泉プラス 「いいえ」の解説

いいえ

古典落語演目ひとつ。バレばなし。「嵐民弥」とも。上方では登場する女形の名を「尾上多見江」「多見江尻」「佐野川市松」などとし、その名前を題とする。

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