いさば船(読み)いさばぶね

改訂新版 世界大百科事典 「いさば船」の意味・わかりやすい解説

いさば船 (いさばぶね)

主として紀伊半島四国九州海岸で見られた,生魚干物の運搬船。単に〈いさば〉ともいった。《和訓栞》に〈いさば,今,魚肆ヲ云ヘリ〉とあり,いまでも東日本にはこの語を魚売り・魚屋の意味に使っているところが多いから,いさば船とは,その使途による呼称であって,形態的特徴によるものではなかった。事実その形は小さな手漕ぎ船から,百石積み以上の帆船にいたるまで多様であった。いずれも大正末年くらいで姿を消したという。
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