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紀伊半島 きいはんとう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

紀伊半島
きいはんとう

近畿地方南部,太平洋に突出する日本最大の半島。和歌山,奈良,三重の3県にまたがる。三重県の櫛田川和歌山県紀ノ川を結ぶ中央構造線以南をさす。面積約 9900km2。大部分は紀伊山地で,中央部を南北に走る大峰山脈が背骨をなす。和歌山平野,伊勢平野南部を除いては平野に乏しく,人口は海岸部に集中。海岸線は入江や屈曲が多く,良港に富み,鳥羽,尾鷲,勝浦,串本,田辺などの漁港が発達し,東部の志摩半島では真珠の養殖が行われる。温暖多雨で,特に南東部の山地は年間 4000mmをこす日本の多雨地域の1つで,林業・電源地帯を形成。古くから伊勢,吉野,熊野,高野山など信仰中心地が発達。温泉も多い。吉野熊野,伊勢志摩瀬戸内海の3国立公園と高野龍神国定公園に属する。

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デジタル大辞泉の解説

きい‐はんとう〔‐ハンタウ〕【紀伊半島】

近畿地方の太平洋側に突き出た、日本最大の半島。紀ノ川と櫛田(くしだ)川とを結ぶ中央構造線から南をいう。林業・木材加工業・水産業が盛ん。景勝地が多い。

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百科事典マイペディアの解説

紀伊半島【きいはんとう】

近畿地方南部に当たる日本最大の半島。一般には紀ノ川櫛田川を結ぶ中央構造線以南をさし,大部分紀伊山地で,紀ノ川流域,伊勢平野,海岸の小平野に人口が集中する。海岸線は屈曲に富み良港が多い。
→関連項目大島(和歌山)紀伊水道熊野灘

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世界大百科事典 第2版の解説

きいはんとう【紀伊半島】

本州の太平洋側,近畿地方の南部に突出する日本最大の半島。その範囲は通常,紀ノ川~高見山~櫛田川~二見浦をつらねる地質学上の中央構造線以南とみなされ,和歌山,奈良,三重の3県にまたがる。西は紀伊水道,南東は熊野灘,東は伊勢湾によって囲まれる。 地質的には西南日本外帯に属し,北から南へ三波川帯(三波川変成岩),秩父帯(中・古生層),四万十(しまんと)帯の日高川帯(白亜紀層)および四万十帯の音無(おとなし)‐牟婁(むろ)帯(古第三紀層~新第三紀層最下部)とに区分される。

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大辞林 第三版の解説

きいはんとう【紀伊半島】

近畿地方南部、太平洋に突出する日本最大の半島。通常、櫛田くしだ川と紀川を結ぶ線以南をいう。急峻きゆうしゆんな山地が大部分を占め、森林が繁茂し、林業・木材加工業が発達。沿岸には遠洋漁業の根拠地があり水産業が盛ん。国立公園など景勝地に富む。

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日本の地名がわかる事典の解説

〔和歌山県(三重県・奈良県)〕紀伊半島(きいはんとう)


近畿(きんき)地方南部、太平洋に突き出た日本最大の半島。三重・奈良・和歌山の3県にまたがる。ほぼ紀ノ(きの)川と櫛田(くしだ)川を結ぶ中央構造線以南を指して使われることが多く、東は熊野灘(くまのなだ)、西は紀伊水道に臨む。半島の大部分は紀伊山地が占め、平地は河川流域や海岸部に限られる。隆起海食台地や海岸段丘を伴うリアス式海岸が随所に発達。潮(しおの)岬は本州最南端の地。日本海流が海岸線を洗うため温暖で、日本列島屈指の多雨地帯。森林資源に恵まれ亜熱帯植物も豊富。吉野(よしの)熊野地方はスギ・ヒノキ材、西部の有田(ありだ)川下流域はミカンの大産地。串本(くしもと)・勝浦(かつうら)の漁港は遠洋漁業の基地。世界遺産の高野(こうや)山、熊野古道を擁し、瀞(どろ)峡や志摩(しま)半島などの景勝地や温泉が多数あり、広く吉野熊野国立公園・伊勢(いせ)志摩国立公園、高野龍神(りゅうじん)国定公園に指定されている。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

紀伊半島
きいはんとう

近畿地方南部、太平洋に突出した半島。近畿地方のうち、紀ノ川と櫛田(くしだ)川を結ぶ中央構造線以南の部分で、紀伊山地によって構成される。東は伊勢(いせ)湾口部と熊野灘(なだ)に、西は紀伊水道に臨む。和歌山県全域と奈良、三重両県の南半部を含み、面積約9900平方キロメートル、約150万の人口を有する日本最大の半島である。地質的には構造線以南の西日本外帯に属し、北から古生層、中生層、第三紀層と配列する。したがって山脈、河川もほぼ東西方向をとるが、半島中央部は大峰(おおみね)山脈が南北に走り、台高(だいこう)山脈、紀和山脈が両側に並行している。全体として等高性の山地で、大台ヶ原山や高野山(こうやさん)などに山頂平坦(へいたん)面が残る隆起準平原である。この間を流れる河川も瀞八丁(どろはっちょう)に代表されるような先行性の曲流が多い。
 半島南部の熊野に代表されるように、山地は壮年期の深山で、これが海岸にまで迫り、紀北や志摩のリアス式海岸や熊野灘沿岸のように海岸段丘が海面に切り立っている。したがって盆地や流域平野に乏しく、紀ノ川河口の和歌山平野、櫛田川河口の伊勢平野のほかは、日高川河口などに狭い平野がみられるにすぎない。延長1200キロメートルに及ぶ海岸線にも平野らしい平野はない。
 気候は黒潮の影響で温暖であり、大台ヶ原山が日本最多雨地帯であるように、主として南部は雨量が豊富で、吉野、熊野の豊かな山林地帯を育てた。人口はほとんど海岸部に集まる。鉄道は海岸をたどるJR紀勢本線と、志摩半島の参宮線のほか、紀ノ川河谷に沿う和歌山線だけで、半島縦断の旧国鉄の計画線が計画だけに終わったのもそのためである。一方、長い海岸線には200以上の漁港が並び、田辺、串本(くしもと)、勝浦、二木島(にきしま)、大王(だいおう)などは遠洋漁業の根拠地である。山と海の景勝地と温泉に恵まれ、伊勢、高野、熊野、吉野などの山岳宗教の地と結び、吉野熊野、伊勢志摩の国立公園、高野竜神(りゅうじん)国定公園がある。[小池洋一]

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