イスパノ・モレスク(その他表記)Hispano-Moresque ware

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イスパノ・モレスク」の意味・わかりやすい解説

イスパノ・モレスク
Hispano-Moresque ware

12世紀以後にスペインで製作された,イスラム意匠の影響を受けた錫釉およびラスター釉の陶器。初期のものはスペイン人がモロス人 (ムーア人) と呼んだアラビア人やベルベル人たちによって作られたが,その後帰化してスペイン人化したモロスやスペインの陶工たちによって受継がれ,19世紀頃まで続いた。 16世紀以降の作品ではアラビア文字装飾が図案化されて連続文や地紋となったものが大部分である。また,中央に貴族の紋章を入れたものも多く作られた。主要生産地は時代により異なるが,バレンシア,マニセス,アンダルシア地方のグラナダ,マラガなどが著名。その多くはマヨルカ島の商人を通じてイタリアに輸出され,これがマジョリカ陶器の呼称となった。

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