イネ法典(読み)イネほうてん(その他表記)Laws of Ine

改訂新版 世界大百科事典 「イネ法典」の意味・わかりやすい解説

イネ法典 (イネほうてん)
Laws of Ine

イギリスアングロ・サクソン時代の一王国であったウェセックスWessexの王イネ(在位688-726)が編纂したとされる法典。この前後ヨーロッパに多く見られる部族法典の一つで,後にイングランドを統一するウェセックス王国最初の法典として有名である。内容は他の部族法典と同様,主として種々の犯罪に対する贖罪金表から成っているが,他のアングロ・サクソンの部族法典と同じく,ラテン語でなくアングロ・サクソン語で書かれ,またローマ法影響が薄いなどの特徴がある。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

関連語 貞夫 小山

世界大百科事典(旧版)内のイネ法典の言及

【休日】より

…それは天地創造の神が第7日目を休息日としたという故事にならったものである。7世紀に編纂されたアングロ・サクソンのイネ法典には,安息日に労働した者に罰金を課し,安息日に奴隷を労働させた者に対して,その奴隷を解放すべきことが規定されている。また,フランクのカール大帝も勅令により安息日を定め,安息日の労働を禁止した。…

※「イネ法典」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

2022年度から実施されている高校の現行学習指導要領で必修となった科目。実社会や実生活で必要となる国語力の育成を狙いとし、「話す・聞く」「書く」「読む」の3領域で思考力や表現力を育てる。教科書作りの...

現代の国語の用語解説を読む