日本大百科全書(ニッポニカ) 「イワザクラ」の意味・わかりやすい解説
イワザクラ
いわざくら / 岩桜
[学] Primula tosaensis Yatabe
サクラソウ科(APG分類:サクラソウ科)の多年草。5月ころ10センチメートルほどの花茎を出し、頂に数花をつける。サクラソウと同様の5弁花で径約2センチメートル、淡紫紅色。葉は数枚で根際につき、全体に丸く、粗い凹凸があり、辺縁は浅く切れ込む。本州の中部地方以西、四国、九州に自生する。渓谷の岩壁などに生え、岩場に生えるサクラソウの類というのでこの名がある。鉢植えは粗めの砂で植え、夏は半日陰に置く。
[鳥居恒夫 2021年3月22日]
自生地では数が減っており、岐阜県山県(やまがた)市では保護条例を制定している。
[編集部 2021年3月22日]