最新 地学事典 の解説
インダス━ツァンポほうごうたい
インダス−ツァンポ縫合帯
Indus-Tsangpo Suture Zone
インド亜大陸とアジア大陸が衝突して縫合された結果形成された断層帯で,インダス河とブラマプトラ河の源流に沿って分布。ITSZと略記。インダス‒ヤールン縫合帯とも。衝突以前に両大陸の間にあったテチス海の海洋プレートが剪断され,かんらん岩・斑れい岩・枕状玄武岩・放散虫チャート・石灰岩などの巨大な岩塊と,それらが剪断されて生じた「マトリックス」から構成される,オフィオライトメランジュとなっている。ITSZから押し出され,インド亜大陸上に乗り上げた(オブダクション)オフィオライトは,テチス堆積物を覆ってオフィオライトクリッペを形成している。インダス河源流のラダック・カシミール地方では,インド亜大陸とアジア大陸の間に挟まれた島弧により縫合帯は二つに分かれ,北側はショック縫合帯と呼ばれている。参考文献:A.Gansser(1964) Geology of the Himalaya, Wiley InterScience
執筆者:酒井 治孝
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

