出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
(1)解剖学では骨の不動結合の一種をいう。骨どうしが結合組織の薄層で連結されていて,長い連結部は,凹凸のある曲線をなして互いに食い込んでいる。ヒトを含めて哺乳類では頭蓋骨の連結にのみみられる。なお類似の結合は,カメの甲やハコフグの外骨格にもみられる。
(2)外科における基本的な手術手技の一つ。手術または外傷によって口の開いた部分は,互いに引き寄せて密着させておくことによって治癒が早まる。この目的のために針と糸を用いて組織を縫い合わせるのが縫合である。縫合には大きく分けて結節縫合と連続縫合があり,多くは前者が用いられる。用いる糸の材質には,カットグート(腸線)やポリグリコール酸など生体に吸収されるもの,絹,木綿,ナイロン,ポリエステル,ポリプロピレン,ステンレススティールなどの非吸収性のものがあり,それぞれ単線,編糸,フッ素樹脂やシリコーンで加工したものなどがある。縫合する針にも直針と湾曲針がある。これら糸,針,縫合法は,縫合する組織の種類や部位,形態によって選択される。
執筆者:小野 美貴子
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
… 下あごでは上記のように下顎軟骨が系統発生上の本来の母体であるが,下あごを備えた最古のものである古生代の棘(きよく)魚類以来多くの皮骨性要素が現れて下顎軟骨に交代した。個体発生上もまず下顎軟骨が発生し,次いでその周辺に多くの皮骨が現れて縫合suture(不動性関節)でつながり合い,下あごの骨格になる(その上に歯が生える)。そしてもとの下顎軟骨は,前記のように終生メッケル軟骨として残存する両生類を除いて,変形,退化していく。…
…第1は,相接する2個の骨または軟骨の間に可動性がほとんどあるいはまったくない場合で,これを不動結合とよぶ。少量の結合組織繊維で結びつけられた頭蓋の各骨の間(縫合)や哺乳類の歯の歯根と歯槽骨の間,軟骨で結びつけられた哺乳類の骨盤の左右の恥骨の間(恥骨結合)や頭蓋底の蝶(ちよう)形骨と後頭骨の間などがその例である。これらの場合,動物の種類によっては骨化して一体となっていることもあり,同じ動物でも加齢とともに骨化して2個の骨が癒合することもある(骨結合)。…
… 下あごでは上記のように下顎軟骨が系統発生上の本来の母体であるが,下あごを備えた最古のものである古生代の棘(きよく)魚類以来多くの皮骨性要素が現れて下顎軟骨に交代した。個体発生上もまず下顎軟骨が発生し,次いでその周辺に多くの皮骨が現れて縫合suture(不動性関節)でつながり合い,下あごの骨格になる(その上に歯が生える)。そしてもとの下顎軟骨は,前記のように終生メッケル軟骨として残存する両生類を除いて,変形,退化していく。…
※「縫合」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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