ウォロフ族(読み)ウォロフぞく(英語表記)Wolof; Ouolof

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ウォロフ族」の意味・わかりやすい解説

ウォロフ族
ウォロフぞく
Wolof; Ouolof

西アフリカのセネガル西部からガンビアにかけて居住する民族人口約 350万と推定される。移動耕作を主生業とし,しこくびえ,きび,とうもろこしなどを栽培するが,換金作物として落花生が近年重視されている。海岸地方では漁業を行い,織布,皮革業,籠細工,金工なども盛んである。伝統的に,父系的に継承される固定的な7つの階層から成る階層社会を形成し,最高首長が統治するいくつかの国々に分立した。出自は,伝統的には二重単系制をとるが,18世紀のイスラム化後は父系的傾向が強まった。政治組織は,複合家族から成る村,およびその首長が基礎単位となる。最近では都市に住む者も少くない。言語は,ニジェール=コンゴ語派の大西洋岸諸語に属し,商業上の共通語として,周辺の交易都市でも用いられている。

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