日本大百科全書(ニッポニカ) 「ウミワシ」の意味・わかりやすい解説
ウミワシ
うみわし / 海鷲
sea-eagle
鳥綱タカ目タカ科に属する鳥のなかで、海岸や水辺にすみ、魚を主食としているワシ類の総称。全長60~90センチメートル、翼は広大で尾は短い。水面の上を飛びながら魚をねらい、水面近くにきた魚を足を伸ばしてとらえるのが普通であるが、弱った水鳥や海獣を襲うことや、打ち上げられたサケを好んで食べる場合もある。また、魚をつかんだミサゴを追って、その獲物を落とさせて奪う習性もある。北半球北部にはオジロワシが広く分布し、北アメリカにはアメリカ合衆国の国鳥のハクトウワシが、アジア北部にはオオワシが分布している。アフリカのサンショクウミワシやアジア南部のシロハラウミワシは美しい種である。
[高野伸二]