デジタル大辞泉 「うるせし」の意味・読み・例文・類語 うるせ・し [形ク]1 頭の回転がよい。気が利いている。利発だ。賢い。「才かしこく、心ばへも―・かりければ」〈宇治拾遺・一〇〉2 技能などがすぐれている。じょうずだ。→煩うるさい「宮の御琴の音ねは、いと―・くなりにけりな」〈源・若菜下〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「うるせし」の意味・読み・例文・類語 うるせ・し 〘 形容詞ク活用 〙① 知的にすぐれて賢い。頭の回転が速いとか、ものの処理が速いとかの敏捷さをさす場合が多い。よく気がつく。[初出の実例]「帝『いとうるせかりしものの帰りまうで来たれること』とよろこび給て」(出典:宇津保物語(970‐999頃)俊蔭)② 手口、技巧がたくみだ。じょうずだ。巧者だ。うるさい。[初出の実例]「仁寿殿は、うるせき人にこそありけれ。〈略〉ことに劣らぬ手など走り書きけり」(出典:宇津保物語(970‐999頃)内侍督)うるせしの補助注記「うるさし」と同源か。①の意が原義で、技芸でも書や楽器の演奏など、知力の働きを要するものについて用いられている。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例