ウンデッド・ニー事件(読み)うんでっどにーじけん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ウンデッド・ニー事件」の意味・わかりやすい解説

ウンデッド・ニー事件
うんでっどにーじけん

1890年に起こったアメリカ・インディアンとアメリカ合衆国軍隊との間の交戦。同年12月29日朝、サウス・ダコタ州パインリッジ居留地のウンデッド・ニーWounded Kneeにおいて、350人のミニコンジュー・スー人Miniconjou Siouxと、フォーシス大佐に率いられた500人の合衆国第七騎兵隊とが、騎兵隊によるスー人(現在はダコタ人)の武装解除の際に交戦した。スー人は婦女子を含めて約300人が虐殺された。これは先住民と合衆国軍隊との間の最後の戦いといわれた。

 なお、1973年2月27日、このウンデッド・ニーにある丘の上の教会などが、先住民の正当な権利などを主張するアメリカ・インディアン運動(AIM)のメンバー約300人によって70日間占拠されるという事件が生じた。

[上田伝明]

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