ウンムクルスーム(その他表記)Umm Kulthūm

改訂新版 世界大百科事典 「ウンムクルスーム」の意味・わかりやすい解説

ウンム・クルスーム
Umm Kulthūm
生没年:1908-75

エジプトの女性歌手。父から伝統的コーラン読誦法を習い,祭礼の折などに歌っているのを認められ,1922年カイロに出る。それ以後アスマハーンと人気実力二分するほどになり,アスマハーンの死後,名実ともにエジプトにおけるアラブの歌手の第一人者となる。サイイド・ダルウィーシュが遺した伝統的歌唱法を伝え,毎月第1木曜の定期公演は,全アラブ地域に実況中継された。今日でもウンム・クルスーム放送が毎夜彼女の歌だけを流している。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

20世紀西洋人名事典 「ウンムクルスーム」の解説

ウンム・クルスーム
Umm Kulthūm


1898 - 1975.2.3
エジプトの歌手。
父からコーラン読誦法を習い、1922年カイロに出、以後、アスマハーンと人気、実力を二分する。アスマハーン死後は名実ともにエジプトにおけるアラブ歌手の第一人者となり、サイイド・ダルウィーシュの伝統的歌唱法を伝え、全アラブ世界で人気を得る。また、ヨーロッパでも活躍し、社会運動にも貢献した。作品に「わが愛」がある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報

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