エクストロイドCVT

日本の自動車技術240選 「エクストロイドCVT」の解説

エクストロイドCVT

1987年に登場したCVTは、その特徴である、滑らかな加速と燃費向上に向けた改良が行なわれ、1990年代後半から、採用車種の拡大(FF2リッタークラス)、トロイダルCVT(FR大排気量)の実用化、大排気量エンジン(FF3.5リッタークラス)への対応、キーとなる金属ベルトの内製化などが進んだ。--「エクストロイドCVT」は、従来のベルト式CVTとは異なり、ディスクとパワーローラーにより、動力伝達するCVTであり、今回世界で初めて市販車に搭載した。「エクストロイドCVT」は、日産のCVT技術の集大成であり、素早いレスポンスと高級車にふさわしい滑らかで力強い加速を実現したほか、3リッターターボエンジンの大トルクに対応している。また、従来のオートマチックトランスミッションに比べ、燃費を約10%向上させた。保管場所日産自動車(株)
製作(製造)年1999
製作者(社)日産自動車(株)・JATCO
現状-
会社名日産自動車(株)
適用車種セドリック(Y34)、スカイライン
製作開始年1999
実用化年1999
変速・作動方式自動
伝達方式ディスクとパワーローラー
変速数前進6速マニュアルモード付無段変速後進1段
変速比(前進)D・DSレンジ時:2.857~0.660マニュアルモード時:第1速 2.857 第2速 2.005 第3速 1.534 第4速 1.177 第5速 0.900 第6速 0.660最終減速比:3.692
変速比(後進)1.957
操作方式シフトレバー式
構造・方式・手段・方法等「エクストロイドCVT」では、エンジンからの動力を受けた入力ディスクの回転をパワーローラーに伝え、パワーローラーから出力ディスクに動力を伝えること(ダブルキャビティ方式)により駆動力の伝達と変速を行う。パワーローラーの傾きが連続的に変わることで、入力/出力ディスクのそれぞれの回転速度を変化させ、滑らかな無段変速を行っている。
効果素早いレスポンスと滑らかな変速、燃費の向上。
エピソード・話題性・2000年市村産業賞受賞・2000年自技会技術開発賞受賞・2000年機械学会賞受賞

出典 社団法人自動車技術会日本の自動車技術240選について 情報

今日のキーワード

部分連合

与野党が協議して、政策ごとに野党が特定の法案成立などで協力すること。パーシャル連合。[補説]閣僚は出さないが与党としてふるまう閣外協力より、与党への協力度は低い。...

部分連合の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android