エメラルドボア(その他表記)Boa canina; emerald tree boa

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エメラルドボア」の意味・わかりやすい解説

エメラルドボア
Boa canina; emerald tree boa

トカゲ目ボア科。比較的小型の樹上性ボアで,体長 2mぐらい。背面緑色で,斑点がある。上顎の前端に1対の大きい牙があるが,毒牙ではなく,獲物をしっかりつかまえるのに使われる。尾は物に巻きつく能力が大きい。夜行性で,小哺乳類,鳥,トカゲなどを食べる。昼間は,木の枝に頭を中心にしてまたがり,独特の平たいとぐろを巻いて静止している。南アメリカ北部の熱帯林にすむ。オーストラリアやニューギニアに分布するグリーンパイソン形態生態が大変似ており,平行進化の例にされる。

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世界大百科事典(旧版)内のエメラルドボアの言及

【ニシキヘビ(錦蛇)】より

…インドニシキヘビなどが皮革製品用として大量に捕獲され,一部が減少のため保護の対象となっている。他属のニシキヘビ類はすべて全長1~2.5mほどの小型で,美しい緑色をしたニューギニアのグリーンパイソンChondropython viridis(イラスト)はまったくの樹上性で,ボア亜科のエメラルドボアCorallus caninusに類似する。【松井 孝爾】。…

【ボア】より

…卵胎生で一度に20~60匹ほどの子ヘビを生む。 南アメリカ北部に分布する美しい緑色のエメラルドボアCorallus caninusは,全長約2m,樹上生でふつうは枝に胴を前後に振り分けて止まり,頭をその中央に置いている。体色斑紋や静止姿勢は効率的なカムフラージュとなり,近づく鳥やトカゲをとらえるが,本種に形態,生態ともにそっくりの種がニシキヘビ亜科にいる。…

※「エメラルドボア」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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