日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
エレメンタル・ダイエット
えれめんたるだいえっと
elemental diet
成分栄養食のことで、EDと略称される。経管経腸栄養剤の一種。アメリカのNASA(ナサ)(国家航空宇宙局)によって開発された宇宙飛行士の食事が起源となっている。純粋なアミノ酸、糖質(炭水化物)、脂質、電解質、ビタミン類からなり、微温湯で溶解して用いる。口または鼻腔(びくう)からチューブを通して注入されるが、高カロリーの栄養補給ができ、しかも完全に消化、吸収される。術前術後の栄養管理をはじめ、消化不良、吸収不良状態、炎症性腸疾患、癌(がん)などの患者の栄養管理に適応される。代表的なものに「エレンタール」がある。
[幸保文治]
[参照項目] |