オオタOD型

日本の自動車技術240選 「オオタOD型」の解説

オオタ OD型

自動車の修理販売を営む、太田裕雄は1922年(大正11年)に早くも第1号車OS号を完成する。 エンジンの高回転と、ゼニス気化器とマグネト点火で有名となる。 当初は965ccであったが、後に748ccとし、ボディ・スタイルを息子の裕一にまかせてから、そのスタイルの良さもあり、このOD型は670台も売れている。 ダットサンと同様に、同じシャシーでトラックも作っているし、多摩川レース出場車はダットサンをまかしている。 また、OD号から三井物産援助もあり、本格的な工作機械、例えばフライス盤やグリーソンの歯切機械なども輸入し、大森に工場を新設し、社名もオオタ自動車から高速機関工業に変えている。保管場所日本自動車博物館 (〒923-0345 石川県小松市二ツ梨町一貫山40)
製作(製造)年1937
製作者(社)高速機関工業
資料の種類量産車
現状展示(動態)・公開
車名オオタ
モデル名OD
会社名高速機関工業
製作開始年1937
設計者太田裕雄
協力者太田裕一(スタイル)
車種・用途小型乗用車
実車所在/模型日本自動車博物館
スタイルセダン(フェートンロードスター
ドア数2ドア
乗員4名
車両重量680kg
エピソード・話題性メカニズムは太田裕雄(父)、スタイルは太田裕一(子)
構造鋼板プレス
バンパースチール
ステップなし
全長3190mm
全幅1200mm
全高1565mm
特徴OD型のスタイルは抜群で、ダットサンの売行きをおびやかす、670台も売れる。
フレーム鋼板、梯子型×メンバー
前軸リジッド、縦1/2リーフ
後軸リジッド、縦1/2リーフ
軸距1965mm
前トレッドx後トレッド1050mm
車高調整なし
ステアリングウオーム・セクター
ダンパーフリクション
スタビライザーなし
走行安定装置なし
冷却/気筒配列水冷/直列4
弁機構SV
気化器ゼニス
内径x行程61×64mm
排気量748cc
点火系デルコ式、6ボルト
最高出力/回転数12.5HP/5000rpm
排気浄化消音マフラー
過給機なし
可変システム点火進角自動式
特徴社名が示すようにエンジンの高回転高性能が売り物
ハイブリッドシステム形式なし
変速機MT3
駆動方式FR
モード燃費-
参考文献日本機械学会年鑑(1941年)、三栄書房、日本の自動車100年の軌跡(1978年)
その他事項シャシー重量:600kg;足ブレーキ:4輪ドラム、ロッド式;手ブレーキ:ロッド式、リヤーのみ;比出力:16.6HP/L;最終減速:グリーソン、スパイラルペペル;最高速度:60km/h;

出典 社団法人自動車技術会日本の自動車技術240選について 情報

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