おかやく

日本大百科全書(ニッポニカ) 「おかやく」の意味・わかりやすい解説

おかやく

大分県の郷土料理。江戸後期に臼杵(うすき)藩が安価で栄養本位の料理として開発した。野菜本位のごった煮で、禅僧が中国に留学して知った「巻繊(けんちえん)」といわれる料理の応用品である。黄飯(おうはん)の副食物として多く用いられていたが、とくに魚肉を加えたものを「おかやく」と名づけた。魚肉(エソ)を焼いてむしっておき、ダイコンの粗い短冊切り、ささがきごぼう、3センチメートル切りのネギ豆腐ふきんに包んで水けを絞ったもの)を用意し、鍋(なべ)に油を7、8滴垂らして野菜とエソを入れ、蒸すようにして煮込み、熱いうちに用いる。

多田鉄之助

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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