デジタル大辞泉
「オフバランス取引」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
知恵蔵
「オフバランス取引」の解説
オフバランス取引
貸借対照表(バランスシート)上に計上されない取引。処理基準がないことから、企業が保有する資産・負債であり、本来、貸借対照表に計上されるべきなのに計上されない取引のこと。オフバランスの本来の意味は貸借対照表から外れている(オフ)ということである。手形割引、保証債務やリース取引などは従来、オフバランスとして認識されていたが、1980年代ごろから企業が積極的に利用するようになった先物取引、オプション、スワップなどのデリバティブによる新金融商品が未履行契約であるということからオフバランス化し注目された。オフバランス化で貸借対照表に現れない新金融商品が持つリスクの負担が企業経営に及ぼす影響を考慮して、検討がなされ、金融商品やリース取引の会計基準・連結基準などの整備や改訂が大幅に行われつつある。95年3月期から適用されているリース会計基準を始めとする新しい会計基準は、その対応の代表といえる。
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報
オフバランス取引
オフバランスとりひき
off-balance transaction
貸借対照表 (バランス・シート) 上に計上されない帳簿外の取引で,スワップ,オプション,金融先物,先物外国為替などが代表例。この取引は 1980年代初めから急拡大しているが,背景には,金利・為替の変動幅増大に伴う市場リスク・ヘッジの必要性が増大しているとともに,国際金融市場の証券化に伴ってさまざまな金融取引の技術を駆使する動きが広がっていることがある。国際決済銀行 BISは,銀行経営の健全性の見地から,88年7月にオフバランス取引をも規制対象に折込んだ自己資本比率規制の国際統一基準を設けた。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
オフバランス取引
オフバランス取引とは、貸借対照表(バランスシート)に計上されない取引のことです。■計上対象になる取引・デリバリティブ取引■計上対象にならない取引・リース取引等
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世界大百科事典(旧版)内のオフバランス取引の言及
【金融派生商品】より
…すなわち,少ない元本で大きな利益を生む取引が可能となる反面,読みを誤ると巨額の損失を発生するおそれがある。また,取引に際して元本相当の資金の受渡しが行われないので,デリバティブ取引は貸借対照表に計上されず,オフバランス取引とも呼ばれる。このためデリバティブ取引は実態が把握しにくく,リスク管理も難しいといわれる。…
※「オフバランス取引」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」