オフバランス取引(読み)オフバランストリヒキ(その他表記)off-balance transaction

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「オフバランス取引」の意味・わかりやすい解説

オフバランス取引
オフバランスとりひき
off-balance transaction

貸借対照表 (バランス・シート) 上に計上されない帳簿外の取引で,スワップオプション,金融先物,先物外国為替などが代表例。この取引は 1980年代初めから急拡大しているが,背景には,金利・為替の変動幅増大に伴う市場リスク・ヘッジの必要性が増大しているとともに,国際金融市場の証券化に伴ってさまざまな金融取引の技術を駆使する動きが広がっていることがある。国際決済銀行 BISは,銀行経営の健全性の見地から,88年7月にオフバランス取引をも規制対象に折込んだ自己資本比率規制の国際統一基準を設けた。

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世界大百科事典(旧版)内のオフバランス取引の言及

【金融派生商品】より

…すなわち,少ない元本で大きな利益を生む取引が可能となる反面,読みを誤ると巨額の損失を発生するおそれがある。また,取引に際して元本相当の資金の受渡しが行われないので,デリバティブ取引は貸借対照表に計上されず,オフバランス取引とも呼ばれる。このためデリバティブ取引は実態が把握しにくく,リスク管理も難しいといわれる。…

※「オフバランス取引」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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