フランスの首都パリ9区オペラ広場にある、フランスを代表する歌劇場(オペラハウス)。パリ国立オペラ(Opera national de Paris)の主要な公演会場の一つである。ミュージカルでも有名な小説『オペラ座の怪人』の舞台となった劇場でもある。シャルル・ガルニエの設計案が採択されて1862年に建設が始まり、1865年に落成した。設計者の名前をとってガルニエ宮(Palais Garnier)と名づけられた。一般には「オペラ座」と呼ばれることが多い。典型的なネオバロック様式の外観と内装を持った建物で、絢爛豪華な装飾に飾られている。また、この建物は当時斬新だった鉄素材を使用したため、それまでの建築方法では不可能だった大規模な空間が実現した。5階にわたる2167席の観客席と一度に450人が登場できる広大な舞台がある。また、コリント風の列柱の間にはハイドン、バッハなど7人の音楽家の胸像がある。◇1989年に新しいオペラ劇場としてオペラバスティーユ(Opera Bastille)が完成したことで、パリのオペラ公演はこの新しい歌劇場に移り、オペラガルニエでは小規模なオペラやバレエ、管弦楽コンサートなどの公演が中心となっている。