改訂新版 世界大百科事典 「オリュブリウス」の意味・わかりやすい解説 オリュブリウスFlavius Anicius Olybrius生没年:?-472 西ローマ帝国の対立帝。在位472年。ローマの名門貴族の出で,455年バンダルのローマ市略奪の折に,ウァレンティニアヌス3世の遺族と共にアフリカへ連行され,のちに東帝のもとへ送還される。ウァレンティニアヌス3世の末娘と結婚し,すでに姉娘を息子の妃としていたバンダル王ガイセリックの姻戚となる。472年,西帝アンテミウスとリキメルの対立が内乱に発展する中で,ガイセリックの強要を背景にリキメルによって西帝位に擁立されたが,同年アンテミウスとリキメルの死後,わずか数ヵ月で没した。執筆者:後藤 篤子 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by