オルトロス(その他表記)Orthros

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「オルトロス」の意味・わかりやすい解説

オルトロス
Orthros

ギリシア神話猛犬テュフォンエキドナの交わりから生れたとされる恐ろしい怪物たちの一つ。エキドナと母子姦して,スフィンクスネメアのライオンとを誕生させたという。3頭の巨人ゲリュオンの飼い犬となり,世界の西のはてのエリュテイア島でその牛の群れの番をしていたが,エウリュステウス命令でこの牛の群れを奪いに来たヘラクレスによって退治されたという。

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世界大百科事典(旧版)内のオルトロスの言及

【イヌ(犬)】より

…そして従順になった犬を従えて帰ったところが,それを見てエウリュステウスは震え上がって,すぐにまた冥府に戻させたという。このテュフォンとエキドナの長子は,オルトロスOrthrosと呼ばれる怪物の犬で,二つの頭をもち,エキドナと母子姦して,どちらも恐ろしい怪物であるスフィンクスとネメアのライオンを生ませた。世界の西の果てにあるエリュテイア島で,頭が三つで手足がそれぞれ6本ずつあった巨人ゲリュオンGēryōnの所有する牛の大群の番をしていたが,12の功業の一つとしてこの牛群を奪ってくることを命じられてはるばる旅してきたヘラクレスにより,なんなく退治されてしまったという。…

※「オルトロス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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