改訂新版 世界大百科事典 の解説
オンラインリアルタイム処理 (オンラインリアルタイムしょり)
on-line real time processing
コンピューターの処理方式の一つ。コンピューターシステムが動的に活動している環境(システム,機械など)の中で,その環境の働きを制御するような場合に用いられる。すなわちまず,リアルタイム処理とは処理要求やデータが発生したら直ちにコンピューターに入力し,その処理結果をそのときのシステムのおかれた環境の現実の時間の進行の中での働きに十分まにあうだけの速さで出力する処理方式をいう。このような処理の即時性を満たすには,一般に,遠隔のデータ発生点から通信回線を介して直接コンピューターへの入力を行う必要があるので,オンラインシステムの形態をとるのが通例となっている。そこでリアルタイム処理においてオンラインシステムの性格を強調する場合,オンラインリアルタイム処理という用語を用いる。コンピューターがそのシステム環境を自動制御する場合と人間の意思決定やオペレーションを必要とする場合とがあり,前者ではプロセス制御,後者では航空管制,座席予約,情報検索などがその例である。
執筆者:大野 豊
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報