オーストリア・マルクス学派(読み)オーストリア・マルクスがくは(その他表記)Austro-Marxismus

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

オーストリア・マルクス学派
オーストリア・マルクスがくは
Austro-Marxismus

第2インターナショナル (1889創設) におけるマルクス主義修正主義の一つで,修正マルクス主義,正統マルクス主義と並ぶ。マルクス主義を倫理的理想とする点では,ベルンシュタインなどの修正派と同じ。ただ修正派がマルクスとカントを併置させ,マルクス主義の理論的不備をカント哲学により補充しようとするのに対し,この派はマルクス主義そのもののなかにカント哲学をみようとした。階級倫理以外には倫理は存在しないとする本来のマルクス主義に対し,全人類に適用される要請としての倫理を主張し,階級闘争もこの要請としての倫理実現のための倫理的闘争とした。すなわち,マルクス主義的因果論のなかに目的論を導入したといえる。代表的理論家はオットー・バウアー,マックスアドラーなど。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む