オートモ号車

日本の自動車技術240選 「オートモ号車」の解説

オートモ号車

三菱財閥の重役豊川良平の長男順弥は子供の頃から、機械いじり、機械工作が大好きで、26歳の頃、辻啓信と共に白揚社を設立する。また発明好きでジャイロによる船の自動操舵の特許を取り、アメリカに渡り有名なスペリー社との交渉を始める。 一方自動車にも関心が深く、2年間の滞在中に大学にも出入りをし、自動車技術だけでなく、工場経営や機械工作も学ぶ。 大正6年(1917年)に機械輸入業も始め、蒔田鉄司を指導し、自動車の設計と製作を始める。 その製品第1号がアレス号であり、小型化したものがオートモ号である。 当初空冷、後に水冷エンジンとしており、アレス号は小型から中型、オートモ号は小型のみである。 水冷エンジンのオートモ号はトヨタ博物館でレストアされ展示されている。保管場所トヨタ博物館 (〒480-1131 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番100号)
製作(製造)年1923
製作者(社)白楊社,豊川 順弥
資料の種類量産車
現状展示(動態)・公開
車名オートモ(アレス)
モデル名S(M)
会社名白揚社
製作開始年1923(1926)
設計者豊川順弥
協力者池永 羆
車種・用途小型乗用
実車所在/模型トヨタ博物館
スタイルフェートン
ドア数2ドア
乗員4(5)名
車両重量450(600)kg
エピソード・話題性オートモ:230台、アレス:500台製作
構造木骨鋼板
バンパーなし
ステップあり
全長3030(3600)mm
全幅1210(1300)mm
全高1300(1600)mm
タイヤサイズ゙3.50-20(26)
特徴手造り板金ボディ
フレーム鋼板、梯子型
前軸リジッド、1/2リーフ縦置
後軸リジッド、リーフ縦置
軸距2200(2600)mm
前トレッドx後トレッド1010(1100)mm
車高調整なし
ステアリング丸ハンドル
ダンパーなし
スタビライザーなし
走行安定装置なし
冷却/気筒配列空(水)/直列4
弁機構OHV(SV)
気化器ゼブラ
内径x行程59×86(70×115)mm
排気量945(1770)cc
点火系沢藤、マグネト式
最高出力/回転数9/12HP/2600rpm(12/20HP/2600rpm)
排気浄化消音マフラーのみ
過給機なし
可変システム点火時期手動
特徴OHV第1号エンジン始:空冷で冷却ファン付後:水冷に変更
ハイブリッドシステム形式なし
変速機MT3
駆動方式FR
モード燃費-
参考文献三栄書房、国産自動車100年の執跡(1978年)、トヨタ博物館資料
その他事項シャシー重量:400(500)kg;前照灯:電灯式;ワイパー:なし;ウォッシャ:なし;足ブレーキ:後2輪ドラム;手ブレーキ:センター・バンド式;燃料噴射:なし;比出力:10.2(12.5)HP/L;最高速度:60(80)km/h;

出典 社団法人自動車技術会日本の自動車技術240選について 情報

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