かかぐる(読み)カカグル

デジタル大辞泉 「かかぐる」の意味・読み・例文・類語

かかぐ・る

[動ラ四]
手さぐりで探し求める。たどる。
「いとまだ夜深く暗かりければ、―・り出でむと思へども」〈大和・附二二〉
すがる。つかまる。
「柱より―・り下るる者あり」〈宇治拾遺・一〇〉
[補説]他の動詞と複合した形で用いられることが多い。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「かかぐる」の意味・読み・例文・類語

かかぐ・る

  1. [ 1 ] 〘 自動詞 ラ行四段活用 〙 ( 普通、他の動詞と結合した形で用いられる )
    1. 手さぐりで、さがし求める。迷い、苦労して目的物を求める。たどる。→かかぐりつく
      1. [初出の実例]「やや、此りゃ最う気息(いき)が、とかかぐりかかぐり」(出典合巻・小脇差夢の蝶鮫(1823))
    2. あるものにかかわりを持つ。ある場所から離れないようにする。その辺にいる。
    3. 手などで強くとりつく。つかまる。すがる。
  2. [ 2 ] 〘 他動詞 ラ行四段活用 〙 着物の袖をたくし上げる。腕まくりをする。
    1. [初出の実例]「其目を返して半被(はっぴ)の袖をかかぐって、二の腕をぢっと見た」(出典:玄武朱雀(1898)〈泉鏡花〉一)

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