日本大百科全書(ニッポニカ) 「カササギガン」の意味・わかりやすい解説
カササギガン
かささぎがん / 鵲雁
magpie goose
[学] Anseranas semipalmatus
鳥綱カモ目カモ科の鳥。1属1種でカササギガン亜科を構成する。北部オーストラリア、ニューギニア島に分布する。全長約88センチメートル。細長い頸(くび)、翼、尾、腿(たい)部が黒色、そのほかの体部が白色の2色である。黄色い嘴(くちばし)から目の近くまで皮膚が露出している。足は長く黄色で、水かきは小さい。マコモの生えた沼地に、それを足で倒して巣をつくり、コロニーを形成して繁殖するほか、木にも止まってねぐらにする。まったくの草食性で、倒したマコモの穂も好んで食べる。
[黒田長久]