改訂新版 世界大百科事典 「カシオペヤ座A」の意味・わかりやすい解説 カシオペヤ座A (カシオペヤざエー)Cassiopeia A カシオペヤ座で発見された第1番目の電波源。電波天文学の分野でよく観測の行われるメートル波からセンチメートル波の領域では,全天でもっとも強い電波源であるので電波強度の標準源,アンテナ利得較正の標準などに使われる。歴史には記録が残っていないが,今から300年程度前に爆発した超新星の残骸で,電波源は視直径約4分角の環状に広がっていて,電波源が殻構造をもつことを示している。光による観測でも,電波源の分布に沿って星雲状物質が分布しているのがわかる。電波源,光で見た星雲状物質とも,外向きの運動をもち現在も膨張が続いていることを示している。執筆者:森本 雅樹 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by