法則の辞典 「カスティリアーノの定理」の解説
カスティリアーノの定理【Castigliano theorem】
弾性体に外力 P1,P2,P3,…,Pn が与えられたときに,それらの作用点において,力の作用方向の変位 u1,u2,u3,…,un が生じているものと考える.この弾性体に蓄えられる歪みエネルギーを U とすると,変位 ui は次のようになる.
通常,カスティリアーノの定理と呼ばれるものはこれ(第一定理)であるが,これとは逆に,一連の外力の作用を受けて平衡状態にある物体について,その歪みエネルギーが対応する変位の関数として表現できるとすれば
となる.これは仮想仕事の原理から導かれるが,こちらはカスティリアーノの第二定理*とよばれる.