カッパドキア三教父(読み)かっぱどきあさんきょうふ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「カッパドキア三教父」の意味・わかりやすい解説

カッパドキア三教父
かっぱどきあさんきょうふ

4世紀のキリスト教世界を混乱させたアリウス派論争の収拾に大きな役割を果たし、ニカイア信仰の確立に尽くしたギリシア教父たち。大バシレイオス、その弟ニッサのグレゴリオス、両者の友人ナジアンゾスのグレゴリオスの3人で、すべて小アジアのカッパドキアの出身のため「カッパドキア三星」ともよばれる。アリウスが提起した問題、すなわち父なる神と子なるキリストとの関係は、ニカイア公会議(325)で、両者が同一実体であるとしていちおうの解決をみたはずであったが、その後約半世紀にわたって激しい論争が続いた。そこで、ギリシア古典の教養を身につけ、キリスト教神学にギリシア哲学の方法を導入したカッパドキア三教父は、アリウス派論争の調停者の役割を果たし、381年のコンスタンティノープル公会議で、ニカイア公会議の決定を確認する形で論争を終結させた。かくしてキリスト教の教義の根幹をなす三位(さんみ)一体論が完成した。またカッパドキア三教父は、エジプトで行われていた修道生活の理念を積極的に取り入れた。とくに大バシレイオスは東方における「修道生活の父」とよばれている。

[森安達也]

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