日本大百科全書(ニッポニカ) 「かぶりつき」の意味・わかりやすい解説 かぶりつき 劇場用語。最前列の客席のこと。名称の由来は、かぶりつくように見物する席だからという単純な説もあるが、別に、江戸時代の歌舞伎(かぶき)では舞台で本物の水や泥が使われることが多く、最前列の席には、跳ね返りをよけるかぶりものがついていたためともいう。同義語で、相撲(すもう)の興行場で使われる「砂かぶり」は、文字どおり土俵の砂をかぶりやすい席という意味から生まれたもの。[松井俊諭] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例