カルビルアミン反応(読み)カルビルアミンハンノウ

化学辞典 第2版 「カルビルアミン反応」の解説

カルビルアミン反応
カルビルアミンハンノウ
carbylamine reaction

イソニトリルの合成法および第一級アミン検出法.アルコール性水酸化アルカリ中で,第一級アミンをクロロホルムと加熱すると,イソニトリルを生成する.

   C2H5NH2 + CHCl3 + 3NaOH →

C2H5NC + 3NaCl + 3H2O   

第二級および,第三級アミンとは反応せず,イソニトリルの強い悪臭により第一級アミンを検出する.A.W. Hofmann(ホフマン)によって発見された,イソニトリルの合成法としても有名である.裁判化学において,クロロホルム,クロラール,ブロマール,ブロモホルムヨードホルム四塩化炭素などの検出法に用いられ,第一級アミンに変換可能なニトロベンゼンの検出にも用いられる.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

今日のキーワード

部分連合

与野党が協議して、政策ごとに野党が特定の法案成立などで協力すること。パーシャル連合。[補説]閣僚は出さないが与党としてふるまう閣外協力より、与党への協力度は低い。...

部分連合の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android