カンピオン(読み)かんぴおん(その他表記)Jane Campion

日本大百科全書(ニッポニカ) 「カンピオン」の意味・わかりやすい解説

カンピオン
かんぴおん
Jane Campion
(1955― )

映画監督。ニュージーランドウェリントン生まれ。父は演出家、母は女優という演劇一家に育つ。現在はオーストラリア在住。ウェリントンのビクトリア大学で人類学を専攻。21歳のときロンドンに行きチェルシー・スクール・オブ・アーツで、ついでオーストラリアのシドニー・カレッジ・オブ・ジ・アーツで視覚芸術を学ぶ。さらに1981年から1984年までオーストラリア・フィルム&テレビ・スクールで学び、在学中に撮った3本の短編のうちの『ピール』(1982)が1986年カンヌ国際映画祭の短編映画部門でグランプリを受賞した。1990年、『エンジェル・アット・マイ・テーブル』がベネチア国際映画祭で審査員特別賞を受賞、新進女性映画作家の出現と世界の注目を浴びる。1993年には『ピアノ・レッスン』でカンヌ国際映画祭パルム・ドール大賞受賞。いずれも女性を主人公にした作品で、世界の代表的な女性監督となった。

[品田雄吉]

資料 監督作品一覧

ピール Peel(1982)
キツツキはいない Passionless Moments(1983)
彼女の時間割 A Girl's Own Story(1984)
ルイーズとケリー Two Friends(1986)
スウィーティー Sweetie(1989)
エンジェル・アット・マイ・テーブル An Angel at My Table(1990)
ピアノ・レッスン The Piano(1993)
ある貴婦人の肖像 The Portrait of a Lady(1996)
ホーリー・スモーク Holy Smoke!(1999)
イン・ザ・カット In the Cut(2003)
それぞれのシネマ~「レディ・バグ」 Chacun son cinéma - The Lady Bug(2007)
8 Eight~「ウォーター・ダイアリー」 8 - The Water Diary(2008)
ブライト・スター いちばん美しい恋の詩(うた) Bright Star(2009)

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