改訂新版 世界大百科事典 「カールレー」の意味・わかりやすい解説 カールレーKārle 西インド,プネー(プーナ)の北西約55kmにある仏教石窟。その祠堂(チャイティヤ)窟は,刻文から2世紀初期の造営と考えられ,幅14m弱,奥行38m弱あり,前期仏教石窟の祠堂窟のうち最大の規模を誇るとともに,最も洗練され完成された形態をとる。保存もきわめて良い。正面廊後壁の6組の男女供養者像は,肉体のエネルギーを内に秘めた堂々たる傑作である。ただし仏像はグプタ時代後期の補作。内部の列柱柱頭の騎象・騎馬の人物像もすばらしく,奥に安置した仏塔(ストゥーパ)も安定感のある簡素な美しさをもつ。→石窟寺院執筆者:肥塚 隆 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by