化学辞典 第2版 「ガブリエル合成」の解説
ガブリエル合成
ガブリエルゴウセイ
Gabriel synthesis
ハロゲン化アルキルを用いて,高純度の第一級アルキルアミンを合成する方法.ハロゲン化アルキルをフタルイミドのカリウム塩と反応させN-アルキルフタルイミドを生成し,これを加水分解して第一級アミンを合成する.このため,第二級や第三級アミンを副生することはない.一般に,アルキルフタルイミドの生成は遅いが,非プロトン性極性溶媒のDMFや,クラウンエーテルの使用で反応が加速される.アルキルフタルイミドの加水分解反応は,酸や塩基触媒を用いるほか,ヒドラジンと加熱する方法も知られている.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報