ガルガス(その他表記)Gargas

改訂新版 世界大百科事典 「ガルガス」の意味・わかりやすい解説

ガルガス
Gargas

フランス南部,スペインとの国境に接するオート・ピレネー県にある旧石器時代の洞窟美術遺跡。オーリニャック文化期のもの。陽型および陰型の手形が,いわゆる〈手形の聖堂〉の床から岩壁に沿って群れをなして押されている。手形は赤または黒の彩色が施され,150あるうち124が左手。1指もしくは2指以上の指が切断されたものがあるが,部族社会における指の切断儀礼との関連から,これらに特殊な宗教的意味を認める学者がいる。動物刻画も見られる。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

関連語 重信 木村

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android