ガルビハーラ(英語表記)Gal Vihara

デジタル大辞泉 「ガルビハーラ」の意味・読み・例文・類語

ガル‐ビハーラ(Gal Vihara)

スリランカ中部の古都ポロンナルワにある石窟寺院。12世紀、シンハラ王朝のパラクラマブフ1世の時代建立岩山を彫り出してつくられた全長約14メートルの涅槃ねはん像をはじめ、4体の仏像がある。高さ約7メートルの立像衣紋えもんには二重の線の繰り返しが見られ、ポロンナルワ時代の典型的な作例とされる。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ガルビハーラ」の意味・わかりやすい解説

ガル・ビハーラ
Gal Vihāra

スリランカのポロンナールワにある仏教の石窟寺院。露岩から彫り出した全長約 14mに達する涅槃 (ねはん) 像を含め,4体の巨大な仏像があることで名高い。 12世紀後半,パラクラマバーフ1世の時代に造営されたものと考えられる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のガルビハーラの言及

【ポロンナルワ】より

…人造湖の東に都城址が広がり,王宮跡,ストゥーパを安置する円形のワタダーゲー,蓮茎状の柱が残る建築ニッサンカ・ラター・マンダパヤ,タイの寺院建築との類似が指摘されている7層のサト・マハル・パーサーダ,タミル人の建立になる二つのシバ寺院(11世紀)などがある。また都城の北方の巨大な仏立像を祭ったランカーティラカ寺,涅槃像(長さ約14m)や仏弟子アーナンダ立像(高さ約7m)などの磨崖仏があるガル・ビハーラ,13世紀の壁画が残るティバンカ・ピリマゲ寺,さらに都城の南のパラクラマバーフ1世の肖像といわれる磨崖像などが重要である。これらはいずれも12世紀後期を中心とする最盛期の遺品で,東南アジアの美術にも多大の影響を及ぼした。…

※「ガルビハーラ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

世界の電気自動車市場

米テスラと低価格EVでシェアを広げる中国大手、比亜迪(BYD)が激しいトップ争いを繰り広げている。英調査会社グローバルデータによると、2023年の世界販売台数は約978万7千台。ガソリン車などを含む...

世界の電気自動車市場の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android