ガレンカレラ(英語表記)Akseli Gallen-Kallela

改訂新版 世界大百科事典 「ガレンカレラ」の意味・わかりやすい解説

ガレン・カレラ
Akseli Gallen-Kallela
生没年:1865-1931

フィンランドの民族主義的ロマン主義の代表的画家。本名アクセル・ガレンAxel Gallén。ポリ生れ。ヘルシンキ,パリに学び,当初は民衆生活を写実的に描く。1880年代末に民族独立気運の高まる中で民族叙事詩《カレワラ》に注目し,以後これを,1900年パリ万国博覧会のフレスコ画をはじめ代表作の題材とする。1890年代に象徴派象徴主義)と接触し平面的・装飾的なサンテティスム(総合主義)の様式移行,画面は神秘性を帯び始める。一時はブリュッケのメンバーでもあった。版画工芸等の分野でも活躍した。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のガレンカレラの言及

【フィンランド】より

…フィンランド近代美術の黄金時代は19世紀末に始まり,その最初の著名な画家はエーデルフェルトAlbert Edelfelt(1854‐1905)で,日常生活の描写や肖像画を通じて同国に新しいフランス絵画の息吹きを紹介した。民族主義的ロマン主義の第一人者ガレン・カレラは,《カレワラ》の精神を色と線で表現することに成功した。ヤールネフェルトEero Järnefelt(1863‐1937)も抒情的風景画家で肖像画にも長じている。…

※「ガレンカレラ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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