象徴派(読み)ショウチョウハ

デジタル大辞泉 「象徴派」の意味・読み・例文・類語

しょうちょう‐は〔シヤウチヨウ‐〕【象徴派】

《〈フランスsymbolistes象徴主義に属する詩人一派言語のもつ音楽的・映像的な側面に着目し、直接にはつかみにくい想念の世界を暗示的に表現しようとした。ボードレール先駆者とし、マラルメベルレーヌランボーらが継承。日本には上田敏訳詩によって紹介され、蒲原有明かんばらありあけ北原白秋三木露風萩原朔太郎はぎわらさくたろうらに影響を与えた。サンボリスト

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精選版 日本国語大辞典 「象徴派」の意味・読み・例文・類語

しょうちょう‐はシャウチョウ‥【象徴派】

  1. 〘 名詞 〙 ( [フランス語] symbolistes の訳語 ) 芸術活動の表現に象徴を重視する一派。自然主義や高踏派の客観主義に対立して主観的表現を重んじ、情調を象徴化することを旨とした。一九世紀末のフランスでボードレールを先駆とし、マラルメやベルレーヌを中心として起こり、ランボー、バレリー、クローデルらが継承。また、ドイツのゲオルゲリルケホーフマンスタールアイルランドイエーツ、ベルギーのロデンバックメーテルランクベルハーレンらに、その顕著な影響が見られる。日本では、明治三〇年代末期に上田敏により翻訳、紹介され、以降、大正時代にかけて、蒲原有明、三木露風、北原白秋、日夏耿之介らの詩にこの傾向が見られる。サンボリスト。
    1. [初出の実例]「所謂紀季(Fin de siècle)を口にし、象徴派(Symbolists, Décadents)と称するものは」(出典:審美新説(1898‐99)〈森鴎外〉自然主義)

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