ガロアムシ類(読み)ガロアムシるい(その他表記)Notoptera(Grylloblattodea)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ガロアムシ類」の意味・わかりやすい解説

ガロアムシ類
ガロアムシるい
Notoptera(Grylloblattodea)

ガロアムシ目に属する昆虫総称。原始的な直翅系の昆虫類と考えられ,和名は,日光中禅寺で日本で初めて本類の昆虫を採集したフランス人外交官 E.ガロアの名を記念して名づけられたものである。体長 20mm内外で体は細長く,濃褐色ないし淡褐色である。複眼は小さくて発達が悪いかまたは欠如している。単眼はともにない。触角は細長く糸状。肢はよく発達し,跗節は5節ある。腹端には1対の尾毛があり,雌には剣状の産卵管がある。地中性で石下や地中のすきま,朽ち木中,洞窟内などにすみ,動作は敏速である。ガロアムシ科 Grylloblattidaeのみを含み,南西諸島を除く日本全土,朝鮮アムール,ウスリー地方,北アメリカに分布する。 (→直翅類 )  

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android