ガロアムシ類(読み)ガロアムシるい(英語表記)Notoptera(Grylloblattodea)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ガロアムシ類」の意味・わかりやすい解説

ガロアムシ類
ガロアムシるい
Notoptera(Grylloblattodea)

ガロアムシ目に属する昆虫総称。原始的な直翅系の昆虫類と考えられ,和名は,日光中禅寺で日本で初めて本類の昆虫を採集したフランス人外交官 E.ガロアの名を記念して名づけられたものである。体長 20mm内外で体は細長く,濃褐色ないし淡褐色である。複眼は小さくて発達が悪いかまたは欠如している。単眼はともにない。触角は細長く糸状。肢はよく発達し,跗節は5節ある。腹端には1対の尾毛があり,雌には剣状の産卵管がある。地中性で石下や地中のすきま,朽ち木中,洞窟内などにすみ,動作は敏速である。ガロアムシ科 Grylloblattidaeのみを含み,南西諸島を除く日本全土,朝鮮アムール,ウスリー地方,北アメリカに分布する。 (→直翅類 )  

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

大臣政務官

各省の長である大臣,および内閣官房長官,特命大臣を助け,特定の政策や企画に参画し,政務を処理する国家公務員法上の特別職。政務官ともいう。2001年1月の中央省庁再編により政務次官が廃止されたのに伴い,...

大臣政務官の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android