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直翅類 ちょくしるいOrthoptera

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

直翅類
ちょくしるい
Orthoptera

目 (バッタ目) に属する昆虫の総称。コオロギキリギリスバッタケラなど後肢がいわゆる跳躍肢に変形した類をさす。広義にはゴキブリ類カマキリ類ナナフシ類ガロアムシ類などを含む。一般に体は微小ないし大型,口器は咀嚼型で,前胸は大きい。は長翅,短翅または無翅で,同一種内でこれらの型をあわせもつものもある。有翅のものでは前翅は多少なりとも肥厚し,後翅より硬化している。前肢と中肢は歩行肢であるが,ケラのように前肢が開掘肢になっているものもある。一般に雄は発音器官が発達し,それに応じて聴覚器官も発達しており,前肢や腹部に露出した鼓膜をもつ。不完全変態をする。全世界で1万種以上 (広義の直翅類では2万 4000種) が知られている。 (→昆虫類 )  

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百科事典マイペディアの解説

直翅類【ちょくしるい】

昆虫綱の1目。バッタ目ともいう。いわゆる跳躍肢をもつグループで,コオロギ,ケラ,キリギリス,バッタなどを含む。既知種2万以上。前翅は革質。後翅は膜質で静止時には前翅の下にたたまれる。

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世界大百科事典 第2版の解説

ちょくしるい【直翅類】

節足動物門昆虫綱の1目Orthopteraを指し,分類学的には多新翅群の中の1目。ケラ,コオロギ,コロギスカマドウマ,キリギリス,ノミバッタヒシバッタ,バッタなどの類を含む。前・後翅をおおむね縦にし,体の軸に沿ってまっすぐに腹部背方ないし側方に置くことから〈直翅〉の名が出た。この目は,また後肢が跳躍のためのあしとして顕著に長く大きくなる共通の特徴があるので,跳躍類とも呼ばれるが,最近では用いられない。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

直翅類
ちょくしるい

昆虫綱の直翅目Orthopteraの総称。不完全変態昆虫類に属する一群で、コオロギ、ケラ、カマドウマ、コロギス、キリギリス、バッタ、ヒシバッタ、ノミバッタなどの類が含まれる。後肢が跳躍のために長大となり、かつ変形して跳躍肢となった昆虫群で、このため跳躍目ということもある。世界各地に分布し、1万5000種以上が知られる。
 微小な種から大形の種まで多様である。頭部はおおむね縦卵形、口器はかむ型。前胸は大きく、背板は鞍(くら)状でよく発達し、中・後胸を覆う。前翅は細長く、鞘翅(しょうし)状でやや厚い。後翅はほぼ半円状で、膜質、静止時に前翅下に扇状に畳まれる。産卵管はよく発達している。またはねなどにある発音機構が発達しており、一方、聴器としての鼓膜が前肢脛節(けいせつ)や腹部第一節などにみられる。
 地上、草上、樹上などに生息し、主として跳躍により移動し、飛ぶこともある。体が大きいため、飛び方はあまり上手ではない。植物の葉を食するものが多いが、コオロギ類やカマドウマ類のように雑食性のものもあり、コロギスや一部のキリギリス類のように食虫性のものもある。卵はおおむね細長で、土中に産み込まれるものが多いが、植物組織中に産み込まれることもある。変態は不完全であるので、幼虫は成虫と類似した形態をしている。
 直翅目は二亜目に分けられる。一般に触角が体長よりも長く、産卵管は長くて突き刺す型のキリギリス亜目と、触角は体長よりも短く、また産卵管も短くて上下に動かせる型のバッタ亜目とである。キリギリス亜目のほうがより原始的で、コオロギ上科Grylloidea、カマドウマ科Rhaphidophoridae、コロギス科Gryllacrididae、キリギリス科Tettigoniidaeが含まれる。バッタ亜目にはオンブバッタ科Atractomorphidae、バッタ科Acrididae、イナゴ科Catantopidae、ヒシバッタ科Tettigidae、ノミバッタ科Tridactylidaeなどが含まれる。日本からは200種以上が知られている。トノサマバッタは各種作物の害虫として知られ、コオロギ類は野菜やムギなどの、イナゴ類はイネの、それぞれ害虫となる。一方、スズムシ、マツムシ、カネタタキ、クサヒバリ、カンタン、キリギリス、クツワムシなどはよく発音するため、古くから愛玩(あいがん)昆虫として飼養され、また市販もされている。
 なお、直翅類という語は、ゴキブリ、カマキリ、ナナフシなどを含めて広義にいうときにも用いられる。また、直翅目をまとめていう英名はなく、コオロギcricket、バッタgrasshopperなどと個々の群についていう語がそれぞれに用いられる。[山崎柄根]

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