普及版 字通 の解説
6画
[字訓] ととのう・かなう
[説文解字]
[甲骨文]
[金文]
[字形] 会意
力を三つ合わせた形。〔説文〕十三下に「力を同(とも)にするなり。三力に從ふ」とする。〔説文〕十三下は力を「筋なり」と筋肉の意とするから、を筋力を合わせる意とする。卜文・金文の字形によると、力は耒(すき)の象形であり、は耒を合わせた形で、共同して農耕に従う意である。卜辞に「田」という語があり、はの前に祝詞の器((さい))をおき、耒を祓う意であろう。農耕の開始にあたって虫除けの祈をし、収めるときにも同様の儀礼があった。
[訓義]
1. 力を合わせて共耕する。
2. 協と通じ、ととのう、かなう。
3. 〔玉〕に「なり」と訓する。
[古辞書の訓]
〔立〕 カナフ・タチマチ 〔字鏡集〕 ツタナシ
[部首]
〔説文〕に恊・・協(叶)の三字を属し、字をみな会意とするが、みな形声にして、の声義を承ける字である。
[声系]
恊・・協はみな形声。〔説文〕に声として脅をあげるが、このは肋骨の形。また・を声とするが、ともに「計切(れい)」の附音があり、声系の異なる字である。
[語系]
・協(叶)・xiapは同声。翕・歙xip、合hp、盍hapは声義近くして通用する。は共同、合・盍(こう)は開合の意をもつ字である。
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報