キリストの埋葬(読み)キリストのまいそう(その他表記)Entombment

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「キリストの埋葬」の意味・わかりやすい解説

キリストの埋葬
キリストのまいそう
Entombment

キリスト教美術で,十字架上で死去したイエス・キリストの埋葬を描く画題。『マタイによる福音書』 27章 57~59をはじめ4福音書すべてに記述がみられるこの図像は,古くは 880~886年のビザンチン装飾写本『グレゴリウス説教集』 (パリ国立図書館) に表現されている。そこでは,アリマタヤのヨセフニコデモの2人が亜麻布に包まれたイエスの屍を岩山に掘られた墓所に向って運んでいる。 11世紀以後にはこの場面に聖母マリアとヨハネそのほかの人物が加えられて,『降架』や『キリストの哀悼』の図像と融合した形をとる。西方ヨーロッパ美術では岩山の墓に代って石棺の中に屍が横たえられる場面もみられる。たとえばティツィアーノ作『埋葬』 (1559,プラド美術館) など。

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