ニコデモ(その他表記)Nicodemus

改訂新版 世界大百科事典 「ニコデモ」の意味・わかりやすい解説

ニコデモ
Nicodemus

ヘレニズムユダヤ教領域に多い人名。《ヨハネによる福音書》3章1節以下では,パリサイ派に属し,最高議会サンヘドリン)の議員でもある同名の人物イエスと対話する。イエスその人の中に神の最終的な啓示者を認めることに失敗するが,他方イエスに終始好意を抱き続ける人物として描かれる(同7:50以下,19:39)。その背後特定の歴史上の人物が前提されている可能性は少ない。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ニコデモ」の意味・わかりやすい解説

ニコデモ
Nicodemus

『ヨハネによる福音書』に記されているユダヤ人学者。イエスに反対するパリサイ派の一員であったが,夜ひそかにイエスを訪れて問答し,イエスは真の新生について教えたとされる (3・1~21) 。イエスの活動に好意的であったようで (7・50~51) ,イエスの処刑後,その埋葬のために香料を持参したという (19・39) 。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android