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降架 こうかDeposition

翻訳|Deposition

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

降架
こうか
Deposition

キリスト教美術の主題。死去したイエス・キリストを十字架から降ろす場面を描く。マタイ,マルコ,ルカの各福音書に基づきイエスの屍をアリマタヤのヨセフがピラトに願って十字架から降ろした。ときにはユダヤの習慣どおりにイエスの身体に香油を塗るために死体を横たえる場面をもさすこともある。初期の受難表現では「磔刑」の次はすぐ「復活」であるが,880~886年のビザンチン写本『グレゴリウス説教集』 (フランス国立図書館) 挿絵では,ヨセフとニコデモがイエスを降ろし聖母とヨハネがこれを見守る場面もある。福音書のエグベルト写本 (980頃,トリール市立図書館) では聖母は不在だが,中世末には聖母は不可欠の存在でキリストの右手に接吻 (カッパドキアのトカレ・カリッセ,10世紀) または屍を支える (ドゥッチオの祭壇画『マエスタ』,1311,シエナ大聖堂美術館) 。人数はふえ,はしごもかけられた (アンテラミのパルマ大聖堂浮彫,1178) 。気丈に立っていた聖母がのちには卒倒して,ヨハネやマグダラのマリアなどによって支えられる図像が現れるようになる。ルーベンスアントウェルペン大聖堂祭壇画 (1611~14) は有名。

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