ギガス(読み)ぎがす(その他表記)Gigas

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ギガス」の意味・わかりやすい解説

ギガス
ぎがす
Gigas

(1)ギリシア神話の巨人族(ティタン)の一つ。普通、複数形のギガンテスGigantesで用いられる。ガイアの息子。クロノスが母ガイアにそそのかされて父ウラノスの陽物を切り取ったとき、その血が大地ガイアにこぼれ、そこからエリニエス、メリアスたちとともに生まれたとされる。ギガスたちはオリンポスの神々に反抗して攻撃したため、両者間にはギガントマキア(巨人の戦い)とよばれる戦争が起こった。神々にとってギガスたちは強敵であったが、だれか人間を味方につければこれに勝てるとの預言があったので、神々はヘラクレスを味方に引き入れ、ポルフリオンをゼウスが、エンケラドスをアテネが、またヒッポリトスをヘルメスが、というように、これを全部退治してしまった。ギガスたちの死骸(しがい)はギリシアとイタリアの火山の下に埋められたとされ、一般に先史時代の動物の骨は、このギガスたちの骨と信じられていた。

(2)ホメロスの『オデュッセイア』に登場するギリシア北方の蛮族の一つ。これは(1)の神話の巨人族とはまったく別である。その王エウリメドンは、王自身とともに一族全員を滅ぼしたとされている。

[丹下和彦]

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世界大百科事典(旧版)内のギガスの言及

【ギガンテス】より

…ギリシア神話の巨人族。英語のgiantの語源で単数形はギガスGigas。天空神ウラノスがその子クロノスに陽物を切り落とされたとき,滴り落ちた血で大地ガイアがみごもって生まれた。…

※「ギガス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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